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84.
-----亜佳里と櫂の軌跡-----Episode1------
結婚した翌年の、それは寒い2月のことだった。
その週は寒波が襲い、とても寒い日が続いた。
朝起きた時にチラッと喉に痛みが走ったけれどあまり気に
留めなかった。
普段から風邪などひいても少し頭が痛いなぁ~程度で、夜早めに
寝れば翌日にはケロっとしているほうで健康には自信があったから。
けれどその日は違っていた。
午後4時をまわった頃からいつもと違うなと感じ、院内の薬剤師に頼んで
抗生剤と風邪対応の薬剤を出してもらい、早めに帰らせて貰うことにした。
帰るコールは毎日決めてしているわけではなく、気が向いたら
しているというスタンス。
この日はいつもより早く帰宅するし体調も良くないので
体調悪くて早めに帰ります、と櫂くんにメールを入れた。
すぐに返信があった。
「大丈夫? 駅には何時頃に着きそう? 」
「今からだと5時頃には着けると思います」
・・・・・・
ちょうどプラットフォームに上がった所で帰りの電車が
入ってきたので少し早めの4:50分に自宅からの最寄り駅に
着いた。
ほんとに寒い、頭がズキンズキンしてきちゃったなぁ~。
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