『恋しくて ! 』 - I miss you -

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86.修正 2023.3.13 -----亜佳里と櫂の軌跡-----Episode2------    (鍋奉行ならぬ、焼肉奉行と化した櫂くん。)  結婚後4年目、盛夏の頃。  私の実家で焼肉パーティーをすることにした時のこと。  意外な展開に母も私も大喜び。  もう櫂くんがチャキチャキ張り切っちゃって、しかも無理 してるんじゃなくて、もう好きで楽しンでるのが判るから 食べている私たちは全く気を遣う必要がなくて。  櫂くんは父や未由とワイワイ、ヤイヤイ、喋り捲りながら そして自分の口にもお肉を入れつつ手はしっかりと肉を 焼き野菜を焼き、私と母は食べる人だけをやってていい 経験なんてほんとに少ないので、おしゃべりと食事を ゆったりと堪能して幸せなひと時を過ごした。  こんな幸せが待っているなんて思えない時もあったから 私はその日の幸せにどんなに感謝したかしれない。  難しい年頃の中学生になった未由だけれど、道を逸れる こともなく今のところ素直に育ってくれている。  元夫も結構マメに娘との連絡を欠かさず取ってくれて いるようで、未由と都合の良い時に会って親子関係上手く いっているよう。  私の前で未由が元夫のことを話すことはないけれど、母から 時々様子を聞いている。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇   『亜香里さんと結婚したら、いきなり他に3人も家族ができて 僕の人生は亜香里りさんで一変した 本当にありがとう』 と櫂くんは言うけれどこちらこそ、ありがとうだよ。  櫂くんが家族の仲間入りしてくれたお陰で私たち (父、母、未由)4人はたくさんの幸せを貰ってるンだもの。  櫂くんのはっちゃけた焼肉奉行振りを思い出すたび その後も私の胸にはポッと暖かな灯火がともるのだった。
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