お客様

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いやいや、まってまって バレたとしても笑い話になるのでは、こんな妖し気な紫のベールをかぶり、目の淵にはクレオパトラのようなアイライン、そして紫の口紅、尖った耳、悪魔の尻尾。 アニメとかに出てきそうな妖しげなコスプレ姿で占い師をやっているのだ。 そうだ、絶対にバレていない。 うんうん、大丈夫なはず……。 ちらりと、旦那の様子を伺う。 旦那は、落ち着かないらしく壁の装飾品である、丸い大きな鏡や、蝋燭のスタンドなどキョロキョロと見回している。 これは、明らかに ”初めてきたお客さん” である。 先ずは、旦那の出方を伺うか、こちらから声掛けるか。 さあ、どうする 私。
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