Rouge Laze

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Rouge Laze

 うちのダイニングテーブルは二人用。  二人暮らしなんだから、当然だ。そして、当然大した広さはない。  ここに引っ越すまではこんなシャレたもんはなくて、冬はコタツに変貌するローテーブルで飯食ってた。  今度はリビング広いんだから置こうって龍樹が言うから、いらねぇだろ、って返したらめちゃくちゃふて腐りやがった。ので、この白木の脚に白い天板のダイニングセットがここにある。  趣味が可愛すぎるだろ、これ。  まあ、俺はインテリアも整理整頓収納も興味ねぇから、こういうのは龍樹の言いなりだ。 「さーて! やりますか!」  そのダイニングテーブルの上に、さっきスーパーで買ってきた物を並べ、龍樹は張り切って腕まくりを始めた。  出来合いのスポンジケーキ、冷凍の生クリーム、チョコのペンに、板チョコ。仁丹みたいな銀色のつぶつぶ。みかん缶、桃缶、マンゴー缶の缶詰一通。イチゴ2パックは多くねぇか。 「買った方が安かっ」 「うるさいなぁ!」  いやいや、どう考えても買った方が安いだろ、これ。イチゴ1パック、500円近かったぞ。  しかし、これ以上それを言うと、本格的にキレられそうなので、俺は大人しく黙る。
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