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「ホテルみたいなご馳走だね、これならチェックインが遅れてよかったのかも知れないよね」
「チェックインって・・間宮さんどこかに予約してたんだ?」
「その通り、だが君がそれを知らなかったってことは、俺を拉致する計画には携わっていなかった・・そう言うことの証なんだよね、でもこの俺が滞在する目的ぐらいは知らされている筈だよね?」
「間宮さんの滞在目的はまだ知らされてはいないけど、これまでの二人は飛行訓練をしていたみたいよ」
「そら見ろ、これまでも俺と同じ仕事のパイロットだけが拉致されていたんだ。やっぱり俺の太平洋ダイブは偶然でもなければ事故でも無かったんだ。全てはあの室長の仕業だっのか⁉・・」
「そう言われれば間宮さんもそうだけど、履歴情報では三人とも飛行時間の長いパイロットだし、偶然にしては出来すぎかもね?・・そうそう、これは参考になるかどうかは分からないけど救助した時間帯も昼と夜の間で、ちょうど夕日が沈ころってとこかな?・・だって救助した直後、シャワーとディナーが三人ともセットになっていたもの」
「そうか・・君もそのセットに含まれていたって訳か?」
「やだ・・私だって選ぶ権利が有りますよ! それと君ではなく、みどりです!」
「ごめん、みどりさん・・でっ、これまでの二人はどうなったんだ? まさか今でもこの基地に滞在しているなんて・・そんなことは無いよね?」
「そうですね・・二人目のゲストさんは先月末ごろから見なくなりましたけど・・それと最初のゲストさんは私が担当したんじゃないので、よく分かりません」
「有難うみどりさん、これで室長と戦う材料が少しは揃ったようだ、ただ魚が泳いでいる海底で、車が牽引されて行く姿が俺の記憶の中では鮮明に残っているだけに、まだモヤモヤ感が漂っているんだ。ん~深く考えると駄目だ・・今日はこの辺にしておきませんか・・みどりさん」
「私は良いですよ、これからも何か分かりましたら、私からお知らせしますので。まだしばらくは間宮さんの担当なので・・」
「これからどうする? なんだったら僕のベッドで朝まで一緒に寝る?」
「だめです。今夜は3回のパトロールとその報告が仕事なので・・明日のディナーはまた、ご一緒しますので・・」
もしかしたら、事故の時間と場所には何かしらのヒントが見え隠れしているようだ。それが俺のもやもやの原因になっている・・そこまで分かっているのに・・だが俺の車には一滴の海水も浸水しなかったのも不思議である、他の二人はどうだったんだろうか?お会い出来るなら是非この辺りも確認したいものである。
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