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それは、僕が真理亜さんに好意を持っている
ことだ。
だって想像して欲しい。
美人で優しくて明るくて料理が上手くて…etc。
こんなの好きになるなって方が無理だろう。
真理亜さんは年上の割に抜けてるというか、天然
というか、とにかく警戒心が全くない。
スキンシップも多いし。
夏が近づいてきたのもあって最近なんかは薄着で
ふらりとやって来る。
今日だって、胸元の危ないキャミソールで来るんだから僕は頭を抱えるしかなかった。
「真理亜さん、よく聞いて下さい。真理亜さんは
その…女性で僕は男性です。」
「うん。」
「男の部屋に簡単に遊びに来たら駄目なんです。」
「どうして?」
「いや、どうしてって…」
故意じゃないんだと分かってはいても、上目遣いで下から涙目で迫られるとグラグラと理性が揺れる。
危ない。やっぱり駄目だ。
このままだと僕がやらかしてしまう可能性が高い。
必死に酔っ払ったオジサン上司の汚い映像を頭に
流しながら何とか堪える。
もうここまできたら正直に話すしかない。
「真理亜さんは魅力的な女性なんです。お願い
だから自覚して下さい!僕にだって下心はあるん
です!」
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