Act.1 神山玲二という男

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「ちっ違います! 絶対に恋愛対象じゃないですって!」 顔に熱が集中するのがわかった。 もう、KENさんのせいでこれからキスシーンを 見られなくなりそうだ。 「あららー?翠ちゃんったら真っ赤。 かわいー。」 顔に手をあて必死に隠している私を ニヤリ顔で覗きこむKENさん。 ...完全にからかわれている。 「まっ本人に聞いてみれば早いんじゃないー?」 「えっ?」 いつの間にか掴まれた腕。 顔を上げるとそこには怖い顔した玲二が居た。 「1時間休憩らしいから、アタシは煙草でも吸って くるわねー。」 …この状況で2人にしないで欲しいんですけど! そんな私の願いも虚しく、KENさんはさっさと スタジオを出て行ってしまった。
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