Act.1 神山玲二という男

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「はいっ!」 「お弁当が届いたので後で持って行って下さい。」 何とかノックに返事をする。 ドア越しに遠ざかる足音を確認して、玲二の脇腹を 強めにつねった。 「いてっ」 「あんまりからかうとお弁当なしだからね!」 それから逃げるようにして楽屋を後にする。 本当はほっぺをつねってやりたかったけど まだ撮影は終わってないから、顔が腫れたら いけないと断念した。
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