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そして何より、最近の彼はいろんな意味で
パワーアップしている気がする。
ちょっと前まではまだまだ青年という
雰囲気だったのに。
今は時折大人の男を感じさせる時がある。
しかもそれでいて、私に触れてくるんだから
困る。
───さっきだってそう。
急にこちらが呑み込まれるような色気を
振り撒くんだから。
気を抜くと、またさっきの場面が頭の中に
浮かんでくるので、深呼吸をして気持ちを
落ち着かせようとしたら
「あら翠ちゃんったら。
そんな情事の後みたいな顔してどうしたのー?
まさか玲二に襲われちゃったー?」
...なんてKENさんのとんでもない発言が
聞こえてきた。
「そんなことあるわけないじゃないですか!」
全力ではっきりきっぱり答えて、お弁当をすかさず
受け取って、その場を後にする。
もうキャパオーバーだ。
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