一章 国立魔所攻略部

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深い深い闇の中。一寸先さえ見えないような。目を閉じているのか開けているのかすらわからない闇の中。 光さえも届くことを許させない。 唯一闇を照らすことができるのは、神から授けられた原始の炎のみだという。 遠くからは悲鳴。絶えず辺りを蠢く『何か』誤って中に踏み込む事があったら瞬く間に精神が崩壊してしまうであろう。 此処は魔王が作ったと言われる数多のダンジョンのうちの一つ。 名前は______「先輩!やばいですよこれ!敵多すぎませんか!?」 「煩い黙って召喚しねぇか!お前の召喚士っつー肩書きは偽物(にせもん)かよこのヘタレが!こっちは自分の身だけで闘ってんだよ!」 「ほらほら早くしないと今月のノルマ達成できないよ、あともう少しだから頑張って」 「ああ待って!俺の最後の砦ギーくん!君が持ってくれないともう俺死んじゃう!」 【ギュアルゥゥゥ】 「すいません死にまグフゥ」 「はぁ!?ちょっとお前また何やってカファッ」 「あー、二人とも落ちちゃったかぁ。明日から残業確定だね。頑張って!『空間転移(テレポート)』」 ____名前は、国立魔所エルストフ。 ある国のある部署によって、現在一番攻略の進んでいる、魔所(ダンジョン)である。
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