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「一人で頑張るから、僕……大丈夫だからっ」
「……大丈夫じゃないでしょ!?」
「僕、大人になるもん」
美雪はそう言って胸を張るけどさ……。
「ああああああ。無理。美雪を放っておけない」
「え?」
あたしは長い黒髪をふわっとなびかせ座っていた椅子から立ち上がる。
決めた。こうするしかない。
だって、あたしは美雪の保護者だし!
「あたしもその馬鹿不良高校に行く!」
「嘘だろ……」
「? なんか言った?」
(美雪らしくない低い声が聞こえたような気がしたけど……気のせいだよね?)
あたしが首をかしげるとなぜか青い顔をした美雪がぶんぶんと首を横に振った。
「何でもないよっ。でも、辞めといたほうがいいと思うけどなぁ」
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