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「美雪……あんたじゃお飾りになるだけだよ?」
「だって、涼花ちゃん心配だもん」
「あたしはあんたが心配だよ、美雪」
めまいがするほどにね。
「絶対大丈夫だけどな、俺がいれば」
「また何か空耳が……」
しかも美雪の声だったような。絶対あり得ないセリフだからあたしの願望の産んだもうそうなんだろうけどさあ。ああ、美雪が頼れる人ならなぁ……。なんて、そうならあたしはここに居ません!
「一緒に頑張ろうね、涼花ちゃんっ」
「知らない不良やギャルと組むよりはましかな……はあ」
「うんうん、僕がいれば百人力―」
「……マイナス?」
「がんっ」
ショックを受ける美雪は自分を何だと思ってるの?
ひ弱な男子のくせに自己評価高すぎない?
まったくもう……。
「これから僕と美雪ちゃんでクラスを盛り上げていこうねっ。おー!」
可愛くエイエイオーをする美雪を見て、頭を抱えながらあたし達の不良高校ライフは幕を開けたのだった。
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