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〜impression〜
「なぁ、ユノ」
「ん~?」
「お前はチョコ何個貰った?」
「俺?」
「ああ」
「20個位かな?」
「くっそ、負けたか~(笑)」
「・・それがどうかしたか?」
「モテるくせに、その態度ムカつく~!」
「俺は、好きな人からの本命チョコ一つだけあれば嬉しいけどな」
「え、なに??本命には貰えなかったのか?ユノ」
「、、悪いか?」
「え?!マジで?!ウケる~(笑)天下のユノが??」
「・・・・・悪かったな。」
「ククク//」
「そんなに可笑しいか?」
「なー、怒るなって。甘い物足りてないんじゃない?俺が貰ったチョコでよければやるよ。俺、甘いの得意じゃないし」
「・・・・・」
「なんか怒ってる?」
「別に」
「変なの・・」
幼馴染のユノとは毎年、どっちが多くチョコを貰えるか競ってた
男子校に来たから、以前より貰える数はめっきり減った。でも俺は、ユノにはいつも完敗だった
「・・・・」
「チョコなんて貰えるだけでいいじゃん!俺なんか、姉からの義理チョコが大半を占めてるんだぞっ!!」
「・・・・・」
なんか、今日のユノは虫の居所が悪いのか、朝からムスーっとしてる。
「そう言えば、お前この前告白されてたよな?俺、見ちゃったんだ〜!」
「……」
「付き合わないの?結構可愛かったじゃん。俺ならそっこー付き合っちゃうんだけどな〜(笑)」
「お前にはカンケ―ねーだろ!!」
「わ、こわー、、てか、やっぱユノ変だよ?」
最近こういう類の話は怒られるか、はぐらかされる。
やっぱ、好きな子出来たのか??
ちょっと興味あるな。ユノはどういう子が好きなんだろ?
俺は、色白で目のぱっちりした可愛い子がいいなぁ。あ、後、手の綺麗な子!
ユノとは幼稚園の頃からずっと一緒だけど、最近のユノは何を考えてるのかさーっぱり。
「なぁ、ジェジュン一緒に帰ろーぜ?」
隣のクラスのカンインが迎えに来る
「お、いいね。久しぶりにカラオケでも行っちゃう??それともナンパしに行く??」
「いいね~♪」
「ジェジュンは俺と帰るから!」
「え・・?ちょ・・・ユノ!!離せよ!!俺はカンインと遊ぶんだ!!」
「そうだよ!!ちょ、ぇ・・ユノ?」
「痛てーな、ユノ止めろよ!!あ、カンインまたな!!」
「あ、うん・・」
強引に俺を連れ去るユノをカンインがポカーンとした顔で見送る
ユノの奴、無駄にバカ力なんだよ!!
俺はズルズルと引きづられるように学校を後にした
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