「昼の光、夜の闇、そして」

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サークルに、美弥って娘がいて、ちょっと気になってたんだけど、弁当を食べながら話していると、母親同士が同郷だったってことがわかったのさ。 やったね!心の中でガッツポーズさ。 「もしかしたら母親同士が中学も同じだったかもしれないね!何しろ小さな町だものね」って。 「だよね!」おお、いい感じに話がつながっていくじゃないか。 「ねえねえ、お母さんの旧姓はなんていうの?」 「えーと、たしか大畑って言ったかな。大畑由美子」 「もしかしたら同じクラスだったかもね!母に聞いてみるわ」 いいぞ、いいぞ! その夜はワクワクして、美弥とデートするならやっぱりディズニーかなあ、なんて想像がどんどん膨らんでいった。 翌日になって美弥から「急に飲み会が中止になったんだって~」とメールがきた。 え!そんなー! せっかく美弥と親しくなれるチャンスだと期待していたのでガッカリだ。 「じゃ、よかったら食事にでも行かない?」とアタックしてみたが、 「あー、ごめん!女子で映画見に行くいくことにしたの」とあっさり断られた。 「そうそう、母に聞いてみたら、啓介くんのお母さんのことよーく覚えてたわよ」と書かれていて「結構有名人だったみたいね( *´艸`)」とクスクス笑いの絵文字がついていた。 <なんだこれ?あんなにおとなしい母が有名人ってどういうこと?それにクスクス笑いの顔マーク。何だか意味深だなあ> 最後の一言に僕は漠然とした不安を感じた。
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