昼カノ/夜カノ

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「彼」と出会ったのは、桜が散り葉が芽吹いてくる4月の中旬頃だった。 「広瀬さん?」 アルバイト先のスーパーでレジに入っていると、突然声をかけられた。 顔を上げると、同い年ぐらいの男性が立っている。 「今日からバイトすることになって」 爽やかな笑顔を見せる男性。 「加藤さんですか?」 店長がやってきて男性に声をかけた。 「はい、今日からよろしくお願いします」 「こっちに来て」 「じゃあ、またね」 ヤードへ消えていく店長と男性を見送りながら考える。 加藤……誰だっけ?
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