later scene.1(黒木side)

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 佐野さんの言いたいことを量りかねて、首をかしげる。でもすぐに、まあいいや、とテレビに視線を戻されてしまった。  しばらくゲームのBGMと効果音だけが部屋を包む。集中してるのかなと思いきや、佐野さんが視線はそのままに口を開いた。 「考えたらさあ、俺突っ走ったよなあ。初心者なのに」  え、いきなりその話? 「……そうですね、かなり」  佐野さんの綺麗なラインを描く横顔を見つめる。そしていろいろ思い出して体が火照ってきた。 「あんなに迫られて俺も余裕なくしちゃって。もうちょっと落ち着いてしたかった……です」 「え、そんなに恥ずかしいことした? 俺」 「……いきなり女豹のポーズは反則ですよ。その前のも」  まさか初めての夜に咥えられるなんて。 「そういえばあれ、気持ちよかった? 俺、あんなのしたことないしさ、やり方とか全然分かってなかったけど、お前どうだったかなって……」  そんなの言葉にできませんって!  俺はもう耐えられなくなって、佐野さんの顎をとらえた。 「佐野さん、無自覚に煽りすぎ!」 「え、え? 俺別に何も……んんっ、待てって、ちょ、セーブさせて……っ!」  
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