運命の相手は副社長...？

どらいぶ

「さて、どこ行こうか？」
時刻は19時、まだ帰るには早い時間だ。
副社長は俺をまだつれ回す気だった、。
「どっか連れててくれるんですか？」

そう聞くと、副社長は運転席からにっこりと笑い
「少し連れまわしても大丈夫、明日仕事だよね？」

「大丈夫です。まだ早いんで」
久しぶりのドライブでワクワクしていたこともあり、俺は副社長の提案に簡単に乗ってしまった。
地元にいた頃は車を運転していたため、ドライブがとても好きだった。
東京に来てから一度も車に乗ってドライブをすることがなかったからだ。

「どこ行くんすか？」
そう聞くと副社長は微笑み
「ナイショ」

といって教えてくれなかった。

「結城くんは、車乗ってた？」
「地元では、長距離ドライブ大好きでよく乗ってました！でも東京来て全然乗らないし、さっぱ運転しないしで」

「そうだよねー、東京は交通機関色々あるしねー」

東京は、交通網が発達してる分車を持つと大破産だ。一人暮らしで車持ちは辛い。お金持ちは別だろうが。
東京に来て、コインパーキングの金額に驚きっぱなしだった。
地元では1日800円とかが妥当なのに、東京と来たら1日2300円とか抜かしやがる。お金持ち以外は、痛い出費だ。
福岡の何倍だよと心で思っていた。

「東京は、ほんと便利っすよねー。ほんと羨ましい。」

「そうでもないよ。人は多いしごちゃごちゃしてる。」

たしかに人は多い。だが、だが！
俺は思う！さすが都心と言うくらい、少し電車を乗ればデパート、ファッションビルなんでもある！
なんでも手に入る東京、テレビとかで有名なお店。
ずっと憧れだった東京の地に足を踏み入れて感動を覚えたのを、おれは忘れない。

「ずっと東京に居るからそう思うんっすよー」
色々話している間に、目的地に着いたようだ。

立体駐車場にお台場と書いてあった。

フジテレビとかあるところだよなー、お恥ずかしながら修学旅行で1回とかくらいしか来たことない場所だ。
東京に住んだら、やはり違う場所が見たくてお台場とかはあまり来ない(俺の偏見)浅草とか、上野なら東京に来て何度も行っている。

「ついたよー」
「はーい」

少しフランクに話が出来るようになってきた。慣れてきた証拠だな。

「お台場って何があるんすかー？」
「海とかあるから行こ」

海かー、帰省の時くらいしか見ないなー。
でも若干暗くなってきたから見えるのか？

まぁ、副社長の後ろにトコトコとついて行く俺であった。