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「まっそういう話。介護士を始めたら案外面白くてずっとやってる。前にも言ったけど俺は逆輸入でさー海外で活動してたんだ。海外居た時も介護してて。」
介護するのが好きなんだなぁ...。
愛があるというか、好きなこと仕事に出来るのっていいよなー...
「ほんと好きなんっすねー...」
「えっなに!?俺のことが!?w」
好きと言う言葉に副社長が反応する。
「んなわけないでしょ、ふざけないでくださいよ」
そこで副社長の話は途切れてしまった。
「寒いし、帰るか。」
「そうですね。帰りましょうか」
軽く話をしながら車に戻った。
車に戻ると副社長が
「東京でさ、車乗ってないんだよねー?」
「そうですね、さすがに東京での運転は怖いです」
笑いながらそう答えた。
「リョーかいっ」
ゆっくり車を走らせ料金所に向かう。
お台場だから、駐車料金高いだろうなと思い見ていると1000円超をしていて驚いた。
そりゃ車の維持費は馬鹿にならないよな。
「ほんと東京の駐車場めちゃくちゃ高いっすよね!地元なんか普通に1日800円くらいだし数時間止めても1000円かかんないっすよ」
「そうだよなー、東京はなんでも高い。いっぱい仕事してんだから俺よりもお金貰ってるでしょー?」
副社長なんかに比べれば俺の給料なんて少ししかないだろー!
「バカにしてるんですか?」
冗談混じりで答える俺をからかうように
「俺にも分けてよー!」
と言ってきた。
ほんと冗談が好きというかなんというか...
そんな話をしていると
「あっ隣みて、東京タワー見えたよ」
副社長越しに、東京タワーが見えてきた。
夜の東京タワー綺麗な色に光っていた。
「東京タワーおっきい...綺麗ですね」
「ちなみにここがレインボーブリッジだから」
東京タワーにレインボーブリッジ。俺は「東京満喫中だー!」と心で叫んでいた。
ふと副社長が
「俺、この車でよくレース行ってるんだよね。」
「レース?どゆことですか?」
「車のレース。他の車と競走すんの、めっちゃ早いよw」
副社長はなんでもやるなー、そんな多趣味な人なのか!
「めっちゃ早いんすか?俺気になります!スピードあげて走ってくださいよー!」
ちょっと無茶ぶりだったか?と思ったが
「いいよー」
と軽く返事をしてくれた。
「公道だからそこまでのスピード出ないけど」
といいながら、徐々にスピードを上げていく。
「おおおー!すごいすごい!」
周りの景色が目まぐるしく変わっていく。地元では車を運転していたが、軽自動車でスピードもそこまで出ない。
車同士の隙間を掻い潜りながら運転していて、ジェットコースターのごとく楽しかった。
めちゃくちゃ笑った。
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