きたく

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きたく

「楽しかった?」 スピードを落としてほかの車のスピードと一緒なった。 満面の笑みで副社長が聞いてきた。 「めちゃくちゃ楽しかったです!スピードすごいっすねー!」 「楽しかったらよかった。まあ、とりあえず家の近くの駅まで行くね。」 また車の中でいろいろ話をして、最寄の駅に着いた。 「ここから家どういけばいい?」 俺は、駅の近くに自転車を止めていた。 「ここの近くに自転車止めてるので、ちょっと行ったところで大丈夫です。」 「そうなんだ。了解」 そういうと、近くまで移動してくれる。 数時間だけだが、俺はもう少し一緒に居たくなり話をし始めた。 「今日なんで俺のこと誘ってくれたんですか?凄く気になって」 駐車場の近くに車を停め話し始めた。 「今日2週間ぶりの休みでさたまたま空いてたってのもあるけど、結城くんのこと気になっちゃって。前にも言ったけど可愛いなって思ったし弟みたいな好き?なのか分からないけど、なんかね。それこそ結城くんこそなんで来てくれたの?」 「俺も...岡田さん...ちょっと気になってたのもあるんですけど、ご飯行きたかったし話...してみたかったし」 興味があったというのが1番だろうか。 だが、決して好きという感情ではない... 「へー(笑)嬉しいねぇー!ご飯食べてる時にも言ったけどさ、俺結婚してたし子供居たし、子供めっちゃ愛してたんだよね...でも嫁に浮気されて愛情ってなんなのかわかんなくなってた。彼女とかももう4年もいないし...」 「愛とか恋とかたしかに俺もよく分かりません、あはは...」 俺にはこの話の意図がこの時はまだ見えなかった。 この話の深い意図が、後になり思いがけないこととなるのだった。
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