初めての戦闘、初めての人

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結果は予想通り、神父を村の顔としてドアを叩いて神父だと言えば、村人は開けてもらえる。 中には窓から後ろから変な奴がいると開けてもらえなかったが、そういう頑固な奴らには配らなかった。 まあ、後に困ったら助けを求めにくるだろう。 「旅人さん、旅の商人が来られましたぞ。」 「商人が来るのか。」 「はい、そんなに滅多は来られませんが…。」 よし、バリエーション充実の為に見ていこう。 俺は旅の商人に会いに行った。 「いらっしゃいませ、こんな村に旅人がいらっしゃるなんて珍しい。」 「更に珍しい物を持っているぞ?」 ほぅれと金貨を見せると、旅の商人の目の色が変わった。 皆さん、金に弱いな。 「おおっ、これは見事な金貨ですな!!」 「これで大体の物は足りるか?」 「足りるも何も…ささっ、どんな物を買ってくれるんで?」 「野菜はあるか?」 「ありますとも!!」 「じゃあ、この袋に野菜を詰めてくれ。」 はい!!と商人は硬いじゃがいもみたいな物から詰めていき…上の方には柔らかい物を詰めてくれた。 俺はそのままストレージに野菜袋を入れた。 「おや、その箱は何でございましょ?」 「これはストレージ、触れるか?」 「…触れませんな。」 「それじゃあ、次は…と、まだ金貨は足りるか?」 「はい!!ぜんぜん足ります!!」 俺は旅の商人が売っている物を金貨一枚の力を確かめつつ、買いまくっていく。 そして、ある人に目が向いた。 「あれも商品か…?」 「おおっ、あれに目を向けるとはお目が高い!!あれは、近頃手に入れた異種族ですぞ!!」 異種族…ははあ、人の売り買いか。 なかなか腐ってる世界観だな。 平和な世界にしたのに…何故だ? 「お値段は流石に金貨一枚では足りませんぞ!?」 「なら、これは幾らだ?」 「二十枚は下らないでしょう…。」 「じゃあ、こいつの存在の口止め料で四十枚でどうだ?」 「四十枚ですとー!?」 流石の商人もあっさりと倍の価格でお買い上げる旅人に驚きを隠せない。 「…ごほん。まあ、払えるのなら構いませんよ。」 「じゃあ、四枚追加。」 「…足りませぬな。」 「からの五枚、五枚、五枚追加な。」 「二十枚…いや、でも…口止め料とは…?」 「この箱の口止め料な。」 「ああ、この箱の…なんなんですか、その箱は?」 「知る必要はない…さて、五枚、五枚、五枚、五枚追加な。」 「…わ、分かりました。それでは「ああ、そのままで」…どうぞ。」 俺は異種族をストレージに仕舞う。 異種族は必死に抵抗してるようだったが、縛っている物でそのまま仕舞われた。 「異種族はどこで手に入れた?」 「すみません、私の口からは言えません…。」 「そうか、また会うまで達者でな。」 旅の商人との遭遇は終わった。 さあ、教会に帰ろうとすると…頑固な村人に捕まった。 「おい…その、買った物を全部よこせ!!」 「新手の追い剥ぎかい?俺は村人でも容赦はしないのだが…。」 「いいから、よこせ!!」 襲い掛かってきたので、睡眠薬で一人を眠らせる。 もう一人は、一人が眠らされたことに戸惑いながらも再び襲い掛かってくるので眠らせた。 この睡眠薬は肌からでも中に吸収されるので、防具無しだと100%眠ります。 俺はそのままほおっておいて教会の中へと戻りました。
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