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「なんだか騒がしかったようですが…どうしたんですか?」
「暴れてた異種族の口ふさぎを開封したからな。」
ああ…なるほど。と、神父さんは納得したようだった…が、それと同時に異種族を連れ込んでいたことに驚いていたようだ。
「その異種族の方はどうしたんです?もう此処には居ないようですが。」
「特別な場所へと案内してあげたよ。」
「特別な場所…ですか?」
「異種族にとっては理想郷のような場所だね。」
「理想郷?そのような場所があるのですか?」
「さっきも言った通り、異種族にとってはね。」
それはいったい…の所でバターンと教会の扉が開いて、先程眠らせた村人が飛び込んで来た。
「見つけたぞ!!」
「さあ、商人から買った商品を寄越せ!!」
「あわわ…旅人の方すみません。眠っていた所を起こしてみたところ…突然、教会へと走っていったので…。」
「…商人から、何を買ったのですか?」
「めぼしいものをあらかた買ったね、後でそこの追い剥ぎ以外に配ろうとしようとしてた所だ。」
「はぁ…では、ここからは私の仕事ですかな。」
そう言って、神父さんは殺気立っている村人の前に立って宥めようとする…が、押し退けられそうなので、商人から買った猟銃に弾を込める。
「…おお、村人よ。何をそんなに殺気立っているのですかな?」
「うるせー!!神父は退け!!」
「うわあ!?」
「追い詰めたぞ…さあ、商人から買った商品を…。」
俺はあっという間に押し退けられた神父を他所に猟銃を殺気立った村人に向ける。
「おおっと…銃を向ける気か?ここで撃て「バーン!!」…ぐはっ!?」
「う、撃ちやがった!?」
カチャ…バーン!!
「うわあ!?」
「ぐっ…ううっ…。」
「容赦が無さすぎる…。」
残念だけど俺は何でもありだからな、後のことがどう影響を及ぼそうともお金で解決出来るだろう。
「ああっ!!猟銃で撃ったのですか!?」
「殺気立った奴に何かされる前にやれってね。」
「ならばすぐに傷の手当て「その薬はここにあるけど?」…ならば、すぐ手当てを!!」
「その前に牢屋とかないかい?こんな奴らぶちこんでおきたいのだけど…。」
「牢屋…ですか?そのような場所は…ありませんが…。」
「なら、見殺しだな。」
もしもあるなら、その場所で手当てをしている時にもう二発ほど撃ち込みたいのだが…。
無いならしょうがない。
「そんな…せめて止血をしないと!!」
「止血剤ならあるぜ?」
「あなたはお医者様ですか?」
「違うけど?」
消火器を売る放火魔じゃあるまいし、殺傷力を持つ武器を持つお医者様なんているはず無いだろうが。
とにかく、止血剤の取り引きの際にあえてタダで譲って条件をつけて与える。
タダよりも高い物はないってな。
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