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「本当だとも、安定な地盤は作らせてもらうよ。ただ…。」
「ただ…なんですか?」
「君は優しすぎる、それ故にこの異世界ではとても不安定な存在だ。」
怪しい人達との戦いの後、神様は私を下ろしてくれた。
優しすぎて…不安定?
神様の言うことが良く分からない。
「近くに村がある、とりあえずそこまで行こうか。」
「…はい。」
割と近くあった村は、なんだかすごく困っている感じでした。
何が原因で困っているんだろう…さっきの怪しい人達のせいかな?
「この村の人達は何か問題を抱えてるようだね。」
「そうですね…でも、よそ者の私達に話してくれるでしょうか?」
「うーん…とりあえず村長の家に行ってみようか。」
そう言って、神様は大きそうな家に向かいました。
あ…違うみたい、ここは教会でした。
神様は教会の隣の家に向かいました。
「あのー、すみません。」
「…なんじゃ、よそ者か?」
「この村の人達はなんだか元気が無いなので、何かあったんですか?」
「…よそ者に話すことはない。」
…あ、閉められました。
神様は仕方ない様子でまた教会へと戻ってきました。
「あのー、再びすみません。」
「…おや?まだ何かご用ですか?」
「村の人達が元気が無いようなんですけど…どうかしたんですか?」
「…この村の近くに山賊が現れまして、村の娘達が拐われ、食糧も奪われてしまったのです。」
「だから、元気が無いのか…。」
「旅人さん、何を考えているのかは分かりませんが、この村に関わるのは止めておきなさい。」
「逆らえば、拐われた娘達の命が無いと?」
「…そういうことです。だから、関わることはおよしなさい。」
そうは言っても…村の元気が無い理由が分かった以上はほおっておけない…。
なんとか出来ないかな…?
「神父さん。」
「…はい?何でしょう?」
「悪いけど、この子を預かってもらえないかな?」
「えっ!?」
「それは…どういうことですか?…まさか!?」
「そう、そのまさかだよ。それに私達はその山賊と一度関わってるし、その子も狙いを定められてる。」
神様は助ける気満々だ。
だけど、私は…足手纏いだ。
本当は神様と一緒に助けたいけど足がすくんでしまう。
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