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神との対話
「う…ううーん、ここは…どこ?」
真っ白な場所…しばらく歩いても足音一つしない…ここは何処なのだろう?
「こんにちは、人生のリタイアさん。」
「誰っ!?」
「あははっ、たまには性別が違うのを扱ってみるのも面白いかもね。あ、いつもは男の子を扱ってみるんだけど、今回は趣向を変えて君にしてみた。」
さっきまで誰も居なかったのに…。
この人はどこから現れたのだろう…?
「では、その答えに答えよう。上からスッーと降りてきたのさ。」
「心を読まれた!?」
「私は人智を軽く超える存在、だから心を読むことは可能だよ。ただ…疲れるから、そんなに読まないけど。」
人智を軽く超える存在…それって神様なのかな?
だとしたら、飛び降り自殺をする前に助けてくれれば良いのに…。
「神様…か、そう言われればそうかもしれないが…。自殺者に関しては自分の意思で決定してしまっているからノーカンかな?まあ、それを助けようとする神も確かにいるけど…それでも自殺は止められない。」
「それで私をすくい上げたのは何故ですか?」
「んー、なんとなく?」
「なんとなく…ですか。じゃあ、私のことはほおっておいて下さい…。」
どうせ私なんか…誰からも必要とされてないし…。
私なんて居なくても良いし…。
「じゃあ、必要にさせてあげようか?」
「えっ…?」
「これから作る世界で居場所も作ってあげよう。」
「そんなこと…出来るの?」
「嘘か真か、それを信じるのは君次第。信じるのなら、手を取れ。信じないのなら、手を払いのけろ。」
今、死んでない奴にも一応言っておくけど。
誰からも必要とされてないなんてないよ。
もしも居場所がなかったとしても自分で作れば良い。
そうやって、自分で自分を追い詰めて死んで良い奴なんて一人も居ないのさ。
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