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月見 美加登
「いずみ…//」
彼が熱っぽくうるんだ
瞳で見つめてくる…
ワタシ
水無月 和泉
「なに…?みかど…//」
月見 美加登
「俺は…その、君のことが…ッ」
大きな歓声で彼の声が
かき消されてしまった!
ワタシ
水無月 和泉
「え、なに…?」
会場が拍手で包まれて
彼が小さくため息をつく。
月見 美加登
「あとで、ディナーの時に話すよ。」
ワタシは首を傾げつつも頷いて…
アシカショーが終わる。
それからは彼とはぐれないように
しっかり手をつないで
会場から出て、お客さんの
間をすり抜けながら出口に向かう。
ワタシ
水無月 和泉
「はふう…けっこう、疲れた…」
月見 美加登
「そうだな、人混みは
どうも好きになれん…」
彼はミサンガをしてない
方につけてる腕時計を見た…
ワタシ
水無月 和泉
「…今、何時?」
月見 美加登
「16時だな…多分、この腕時計
古いから時間が合ってるか分からないんだ」
なるほど、今度…彼に
新しい腕時計プレゼントしたいなぁ…
ワタシ
水無月 和泉
「みかど、誕生日いつなの?」
彼はこちらに視線を向ける。
月見 美加登
「11月28日だけど…?」
来月ね!
ワタシ
水無月 和泉
「了解…♪うふふ…//」
月見 美加登
「…?」
彼はこちらに視線を
向けたまま首を傾げる。
ワタシ
水無月 和泉
「うふふ、今はまだ秘密っ♪」
彼は困ったように
笑っていたけど小さく頷いた…
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