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3.〔私〕ヤメラレナイ
その日の夜。
いつものように寝る準備をして、自分の部屋のベッドにダイブする。
もちろん、手にはスマホを持って。
さっき思わぬ邪魔が入ってツイート出来なかったアンチをツイートしてしまおうと思ったからだ。
下書きに保存していたアンチを投稿し、自分のアカウントページを開く。
以前出したすとぷりへのアンチには、いいねが100以上付いている。
Twitterでは、私は自由だ。
今まで一桁だったフォロワーが、アンチを出すようになって一気に何十人も増えた。
友達には、私がアンチをしていることはもちろん秘密にしている。
友達はすとぷりのリスナーで、私はそのせいであんなグループを知るハメになった。かと言って、友達のグループを抜けるわけにもいかない。
もしあのグループをぬけたら、私は確実にぼっち。
それだったら、すとぷりが嫌いでも必死に会話を合わせるしかない。
それに、アンチのネタになる情報もバンバン入ってくるし。
現実じゃ友達に合わせて必死に笑ってしがみ付いてるのに、スマホの中だと私の周りにはアンチをしている人が自然と寄ってきてくれる。
本当、馬鹿らしいと思う。
でも、アンチはやめられない。いいねが増えるたび、もっと、もっと…と心が叫びだす。
この感覚が好きで、やめることが出来ない。
ー今日はよく眠れそうー。
私がツイートしたアンチで溢れたTwitterを閉じ、私は眠りに落ちた。
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