314人が本棚に入れています
本棚に追加
健ちゃんを責めるのは
お門違いだっていうのは分かってる。
だけど
だけど……だよ?
「………怒んなって」
背中に感じる、健ちゃんの困惑。
私、ただのワガママ女じゃん……。
「……ウソだよ。
早く行かないと、でしょ」
振り返って
今出来るだけの笑顔を見せてみる。
「ウソって……」
健ちゃんが言いかけた時
また電話が鳴って、私を気にしてこっちを見ながら話してる。
「は? あいつ居ないと書き換えとか出来ないやん」
なんだかトラブル?
すると、健ちゃんは急にハッとした顔をして
私を指差した。
「え? 」
思わず、私も自分を指差した。
最初のコメントを投稿しよう!