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真麻は、コンビニで買い物をしてから家に帰った。
「ただいま……」
リビングに顔を出すと、テレビを見ていた母親が驚いた顔をする。
「ちょっと真麻、仕事はどうしたのよ?」
「うん、駅前で色々あって、仕事は今日まで休んで明日から行くことにした」
母親は、途端に険しい顔になった。
「色々って何よ。休み癖がついたんじゃないの? だから、お母さん心配で、あんたを休ませたくなかったのよ!」
母親の心配は一理あるので、真麻は素直に謝ることにした。
「ごめんなさい。でも明日からは、絶対行くから大丈夫!」
真麻は、自信たっぷりに明るく笑った。
『それなら、今からでも行けるんじゃないの?』 と思ったが、今朝まで沈んだ顔をしていた真麻が何となく変わったように感じ、それ以上言うことをやめにした。
真麻は、リビングの隣の和室に入って行った。
母親は、軽くため息をつくと、「よいしょっ」と立ち上がり、真麻のお茶を入れるためにキッチンへと入って行った。
お茶の準備をしながら、
「あの子と何を話すのかしらね……?」
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