新人天使、帰る

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新人天使、帰る

「まあちゃんが元気になって良かったね!」 「うん」  天使二人がニコニコしながら、雲にたどり着くと、 「こらぁ、お前達! 勝手に何処へ行ってたんだぁー」  大地を揺るがすような大声が頭上から降ってきた。二人は、恐怖のあまりピキーンと固まってしまった。 「「す、すみませーんっっ!!」」  二人は顔を上げられず、プルプルと震えながら謝った。 「顔をあげないかー!!」 「「はひー!!」」(はい)  二人は姿勢良くピンッッと立ち、ぎゅっと瞑っていた目を開けると、そこにはたくさんの天使の先輩と神様が、ニコニコ、ニヤニヤしながら、新人天使を見ていた。 「カールよ、下界はどうじゃった?」 「神様……僕たちが下界へ降りたこと」  カールは背中がヒヤッとした。翼がプルリと震える。 「ワシには何でもお見通しなんじゃよ」  ミルクが焦った顔をする。 「ひゃあーっっ、マジで!?」  その反応は、まるでJKのようだ。 ミルクよ、神様の前だと言う事を忘れていないか?
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