25人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
メガネの効果?
今のなんだったの……?
天使とか、訳わからない!!
私は、仕事に行きたくてもいけないの。こんな足じゃ……ん?
「ハァ、ハァ、あれ、私、走ってる? あっ、そうだ、仕事! 会社に電話しなきゃ」
真麻は道の端に寄り立ち止まった。深呼吸を繰り返し息を整えると、バッグからケータイを取り出し会社へコールした。
怖い、緊張する……
「はい、おはとうございます。平安社でございます」
キツく叱られた先輩が出てしまった。真麻の心臓はドクドク鳴っている。
「も、もしもし、お、おはようございます。浜辺です。申し訳ありませんが、今日もお休みさせてください」
一瞬の空白の後、
「浜辺さん、大丈夫? ……風邪、長引いてるの?」
『私が注意したから、来るのが嫌になったのかしら? あなたには、まだまだたくさん教えたい事いっぱいあるから、早く来てくれると嬉しいのだけど』
真麻に先輩の心の声が聞こえてきた。
「……え? あ、はい、すみません」
「無理するのは良くないけど…… みんな待ってるからね。今日はゆっくり休んで。課長には伝えておくから。お大事に」
先輩の優しい声に、真麻の胸が熱くなった。
「あ、ありがとう、ございます。失礼します」
通話を終えると、心に温かい気持ちがいっぱいに満たされた気がした。
「もしかして私の考え過ぎだった?」
最初のコメントを投稿しよう!