1人が本棚に入れています
本棚に追加
数日後。
隊長が説明する。
「この前新入りが見つけたカプセルは、地球上には存在しない物質でてきていて、宇宙から来た者からのメッセージが込められているものと判明した。今現在、翻訳が行なわれている。そろそろ結果が出る頃だ」
「宇宙から来たというと、あのヒーローですか」
「おそらくはそうかもしれん」
「あ、ただ今連絡が入りました。翻訳が完了したということです」
「よし、こちらに回すように伝えてくれ」
そして、作戦室に放送のような説明がなされ始めた。モニターには字幕が映し出された。
「地球の皆さんこんにちは。私は遠くの星からやってきました。私の星は宇宙の平和のために活動しています。宇宙のあちこちに私の仲間達が派遣されています。今回は私が地球に派遣されてきました。私の星は、地球と比べて自転と公転の速さが遅く、灼熱の夏と酷寒の冬の間の春と秋、更にその昼と夜の間の数日間しか生きることができません。その影響で、地球上では一日のうちの昼と夜の間の数分間しか活動することができないのです」
説明が終わった。
「そうだったんだ。だから夕方頃しか現われなかったんだ」
「わざわざ地球のために命をかけて戦ってくれてたんだ。こちらからも何かお礼をしてあげられないかな」
作戦室全体がしんみりした様子であった。
「ところで、普段は何をしてるんだ」
「カプセルはこれだけですか」
「そうだ」
隊長が答えた。
「我々にまだ隠しごとをしてるんではないかな」
「隊長、1つ気になるんですが、ちょっとこちらへ」
1人の隊員が近寄ってきて隊長にこっそりと話し出した。
「え、新入りが?」
最初のコメントを投稿しよう!