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「ビビデ・バビデ・ブー!」
またもや、小さな爆発が起き、煙の中からカードが出てきました。
「はい。シンデレラ。本物の招待状だよ。」
シンデレラは魔法使いのおばあさんから渡されたカードを見て驚きました。
「わぁー。さっき門番さんが見せてくれた招待状と同じだぁ。」
「これで今度こそ舞踏会に行けるわね。」
「本物の招待状まで作れちゃうなんて、魔法使いのおばあさんの魔法は本当にすごい!」
「さあ、時間がないわよ。早く舞踏会に行かないと。」
魔法使いのおばあさんとシンデレラはササっと大扉の前に移動しました。
そして、門番の背中をチョンチョンとつつきました。
「あ、なんだ、またあんたらか。」
門番は不機嫌そうに振り返りました。
魔法使いのおばあさんは門番の不機嫌を意に介さず、満面の笑みを浮かべました。
「はい。今度こそ持ってきましたよ。本物の招待状。」
シンデレラは面接で履歴書を出すように、素早く丁寧に、上半身をペコリ四十五度に曲げて、門番に招待状を差し出しました。
門番はその招待状を見て、ひとつ頷きました。
「はい。確かにうちの舞踏会の招待状ですね。」
魔法使いのおばあさんとシンデレラは、パァッと顔を明るくさせました。
「じゃあ、シンデレラ。舞踏会、楽しむんだよ。」
「ありがとう!魔法使いのおばあさん!」
「ハイ、ストーップ!」
またもや、門番が二人を引き止めました。
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