episod 6

1/1
前へ
/6ページ
次へ

episod 6

翌朝、見慣れない部屋で目を覚ましホテルに泊まったことを思い出す。 (そうだ、昨日は・・・) 昨夜の情事を思い出しシーツをギュッと握りしめる。 やっと、理人と繋がることが出来た。 一緒に住んでからも、最後まで抱くことをしなかった理人。 最後まではしたくないのかと悩んだこともあったが、違った。 理人は龍也が20歳になるまで待ってくれていたのだ。 思いを寄せあう恋人とは言え、自分は未成年だった。 だから、昨日まで我慢してくれていたのだ、と思うと幸せな気持ちになった。 まだ眠る理人に顔を寄せキスをする。 「ありがとう、理人さん」 そう小さくつぶやくと、理人が目を開けた。 (っ!起きて・・・!) 恥ずかしくなり身体を離そうとすると強く抱きしめられる。 「おはよう龍也」 そう言って額にキスをして、目を見つめて柔らかく微笑む。 「おはよう、理人さん」 幸せだ。心からそう思った。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加