いじめられっ子の僕ですが、彼女が欲しいし、したいのです(前編)

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 小中学校で僕をイジメまわしてきた鈴木が僕の席の前で言う。  「てかさー、俺一回じゃ満足できなわけ。すぐ二回戦突入するし、まぁその分相手もイカせるし、三回まではいけるかも。」  僕はなんなら一回でも十分堪能できると思う。その自信がある。  「涼はどう思う?お前連射派?それとも一発持続型?あ、わりぃ、お前したことなかったよな。てか友達いた?」 嫌なことをわざとらしく言う。でも気に入らないことを言うと必ず殴ってくるのと、川中由紀と良い思いをしたんだなぁという羨ましさで愛想笑いしかできなかった。  「南も岸谷も経験してるだろ?お前らどう思う?」僕の顔を横目に二人に尋ねた。この三人は僕にとって非常に危険な人物だ。できれば他の席へ行って欲しい。  南が左上の天井あたりを見ながらそれに答えようとしたとき、休憩時間終了のチャイムがなった。  「俺は一発で満足だけどなかなかイカないほうかなぁ」それだけ言うと、自分の机にゆっくりと向かっていった。 岸谷もセックス自慢の鈴木も南が早漏でないというどうでもいい自慢をさらっと聞き流して席に戻っていった。
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