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コンビニ店員をしている吉田真一は、今日も混む時間が過ぎ、いつものように店長が休憩に入ると思っていると、吉田は、そう言えば今日は、店長が休みだったと思い出す。
今日の最年長、田所さんに先に休憩をとるように言う
「田所さん、先に休憩、お願いします」と吉田が言うと
「分かりました。先に頂きますね」と優しい口調で言うと、バックヤードへ向かった。
田所さんは、昔営業をしていたが、会社が大幅のリストラが行われ、田所さんは、その対象になり、辞める事になった。
その後に、このコンビニの面接に来て、吉田もその面接に参加したので、おもいれがあった。
田所さんは、営業をやっていたので、たまに、トークなど多いときがあり、それと、少しプライドも高くて、社会人をやってきたと言う自信があり、吉田真一を少し下に見る時があった。
吉田は、仕事をちゃんとやってもらえれば、あまり気にしなかった。
逆に、仕事をしてくれるので、とても助かっていた。
そんなことを思いながら、混んでメチャメチャになった売り場を直していく。
もう一人の、小林さんは、無口で必要最低限しか話さない。
そんな、二人でやっていってると、一人の老人が来店した。
真っ先に、カウンターに来ると、小林さんに
「あのう、私の、何か落とし物届いていませんか? 」と聞いてきた。
「いや、何も届いていませんよ。どこで落とされました」と小林さんが聞く。
すると、その老人は
「ん~いやね」と悩んでいると
すると、吉田が
「コピー使ったときとかですか? それとも、トイレとか、駐車場とかですか」と聞くと
老人が
「いやね、説明下手なのでね……」と言って口元を触る。
そこに、「おばあちゃん」と今度は、小学生の女の子が来てその女性の老人に言う。
「あったよ」と見せられ、それは、入歯だった。
「車に落ちてたよ。入歯」と言う。
老人は
「どうも、お騒がせしました」と謝って店から出ていく。
吉田と小林さんは、「あるんですね。入歯落としてって来る人。初めて見ました」と吉田が言って二人して笑う。
その時、今度は見おぼえのある男性が来店した。
その男性は、近づいて来て
「吉田君~」と私服の店長だった。
吉田と小林さんは「お疲れ様です」と挨拶をする。
店長はそれを聞かずに
「どうしよ~財布無くした。どうしよ~」と言う。
「警察へ届けましたか」と聞くと
「あ、そうか!そうだった」と言い
小林さんはが「あとは、カードとか停めないと」言う。
店長は「そうか」と言って騒ぎながら外に出ていく。
又しても、二人で顔を合わせる。
すると、「吉田君~」とスキップをしながら店長が来ると二人を見て
「あったよ!財布……内ポケットに」と笑って見せられた。
「じゃあ!行くね。僕これからアウトドアだから」と去って行く。
一人で騒いで、一人で解決して台風見たに去って行く。
丁度、休憩が終わった田所さんがあがって
「何かありました」と聞いてきた。
吉田は
「いえ!平和ですよ、平和」と言って笑う。
小林さんも「クスッ」と笑い。
田所さんだけ、取り残されていた。
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