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運命の恋の始まり
日曜の昼下がりの公園。暑くもなく寒くもなく絶好のデート日和だ。
漫画『小さな恋のものがたり』のチッチとサリーのような身長差の大きいカップルが、仲睦まじく腕を組んで歩いている。
だがこのカップルの二十メートルほど前方で、缶ジュースを飲みながら花壇の横を歩いている男は一人きり。
年齢=彼女いない歴のこの男は、ジュースを飲み終えるとさり気ない仕草で空き缶を花壇にポイ捨てした。
後ろめたさや躊躇いやぎこちなさという物が一切感じられない、流れるように自然なフォームだった。
まるで毎日欠かさず行なっているルーティーンワークのような。
実は彼、ポイ捨ての常習犯だったから、ごくごく自然な動作でこのようにポイ捨てができてしまうのだ。
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