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彼女達の驚きは、休憩の後あっという間にコンサル室にも広まってしまった。
うっそー。係長が二度目のパパになるんだって!
おめでとうございます。おめでとうございます!
新しい命の誕生と共に、僕は祝福を受けていた。
妻、美佳子のお腹は三ヶ月。つまり、お椿さんの後すぐの子。
結婚十年目の授かりものだった。
―◆・◆・◆・◆・◆―
僕は変わらない。変わったつもりはひとつもない。万年係長の道を選んで、四十を過ぎて二児の父親になって邁進していく日々。
「あー。またシャツにミルクがついていますよ」
主任になった彼女に言われ、僕はシャツを見ろした。
「本当だ。だってさ。吐くんだもんな。ミルク」
「相変わらず子煩悩パパですね。もう、今からお客様がいらっしゃるのに」
眼鏡をかけている落合さんが、綺麗なレエスのハンカチで拭こうとしていたのでその手を握って止めた。
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