エピローグ 【 お椿さん 】*私が貴方と結婚したのはね……?*

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 その甲斐があったのか。落合さんはもうすぐシングルさんではなくなる。本当に本部にいる他部署の男性と結婚することになったのだ。  春に転属してきたから、あっという間のことで『電撃婚』と言われている。しかも……年下の男!  だが今度は男性から落合さんに熱烈に申し込んできたとのこと。僕を補佐する『デキる綺麗なお姉さん』を見て、一目惚れだったらしい。あの落合さんにも幸せがやってきそうで、僕もほっとしている。 『私、美佳子さんから勇気をもらいました。もう駄目かなと思っていたけど、出産も頑張ってみます』と落合さん。もう難しいことは考えず、とにかくパートナーと歩んでいく人生も頑張ってみるとのことだった。  それでも転属してすぐ。僕の仕事は今にも縁が切れそうな顧客に謝罪することから始まった。沖田の置きみやげも大きかった。それでも僕がずっとやってきた仕事だったから、いつも通りに取り組んだ。営業本部も力を貸してくれ連携をして回復に努め、落合さんもとことん協力をしてくれるし、元々いた実力ある他メンバーも頑張ってくれている。  コンビニまであと少し。横断歩道の信号待ち。欠伸をする僕のポケットで携帯電話が鳴る。
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