イニング1 【 先攻◇年下男は熱闘体育会系 】

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「おっと。行ったことはあるけど、補欠で試合にはでていないって。でも一年生の時にベンチ入りはしていたらしいよ。それ以降はさっぱりだったんだってさ」  なんだ、やっぱりと千夏も何故か胸をなで下ろす。で、そんなすごい男だったらどうだったというのだろう? 急にそう思った千夏は自分が未だに『ステイタス』を気にしていることを知り自身にガックリしてしまう。 「でもさ。僕も最近、頭を下げてばかりでストレス溜まるから、彼にバッティングセンターに連れて行ってもらったんだ」 「そうだったんですか。いつの間に」  なんだか転属してきたばかりなのに、河野と佐川課長は既に親しい間柄になっている。でも違和感ない。二人とも姿は全然似ていないが、なにかどこかが似ている気がするから。
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