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早速、メニューを眺める。ちょうど、小腹も空いてきて千夏もすっかりその気で眺めてしまう。
「美味しそう。このレストランの横は良く通ることはあったんだけど、来たのは初めて」
「俺もですよ」
え、そうなの。だったらどうしてここを選んだのだろうと、千夏は首を傾げた。
「俺が知っている店だと、大食らいが行くような店ばっかりなんで。女性も喜んでもらえる繊細で大人が行くお店ってどこですかと。佐川課長に聞いてしまいました」
「え、ここは課長のオススメなの?」
「そうなんです。佐川課長は美味しいお店をいっぱい知っていると評判だったもんで」
確かにその通り。車が大好きな佐川課長はドライブも大好き、だから道行く度に飲食店に入っていくうちに自然と美味しいお店を知ることになったとのこと。独身時代からの課長の趣味で、本部の女の子達もしょっちゅう課長に『何処のお店が美味しいですか』なんて聞きに来ているぐらい。
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