シーズン3 【 新婚 】*疫病神がコウノトリ*

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「それ。本当?」 「元気ないでしょう。最近の部長」  そしておばちゃんは言った。『次は異動させられるかもね』と――。 『管理』、確かに営業部長の職務だ。でも釈然としない僕がいる。そしてやっぱり僕の腹立たしさは収まらない。若さでどこまで許してもらえると思っているんだ。まわりを傷つける若さなど『許される若さ』なんかじゃない。  さらにそれから幾分か日が過ぎ、季節の変わり目へと差しかかかっていた頃だった。  僕がいつも通りに暗くなる頃自宅に帰ると、美佳子が玄関でずっと待ちかまえていたように立っていた。 「徹平君、おかえり」 「うん。どうしたんだよ。ずっとここにいたみたいに」  もう美佳子の溢れんばかりの笑み。僕が『どうしたの』と聞いても、ずっと『うふふふふ』とこぼしてばかり。 「徹平君が車を停めて、ここに帰ってくるまでずっと窓から見ていたの」 「僕の車が帰ってくるまで窓で見張っていたってことかよ。なんで」  目の前に、見たことがない白色のスティックが差し出された。それを触ろうとすると美佳子が『触っちゃダメ!』と遠ざけてしまう。 「徹平君、これ何か知らないの!?」 「なに。それ」
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