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「徹平、くん?」
ゴールデンタイムのバラエティー番組、笑い声に効果音が賑やかにリビングから聞こえてくる中、僕は暗がりの寝室に美佳子を引っ張り込んだ。
「ちょ、てっぺ……い」
クローゼットの扉に彼女を押しつけ、背中から抱きついた。扉がガチャガチャとうごめく中、戸惑う彼女に構わず、僕は妻のスカートをたくし上げその奥に潜む柔らかい肌を鷲づかみにしていた。
「や、パパったら」
「しよう。今夜、しよう」
彼女の丸い尻を撫で回しながら、僕は耳元で我を忘れて囁いていた。彼女の髪からいつもの爽やかで甘い香り、良く知っているのに今日の僕はとてつもなく興奮していた。
「わ、わかったから。うん、わかった……か、んっんっんっ」
無理矢理、唇を奪って離さなかった。
「パパ、ママ?」
長く一人きりにされた娘が、食卓から寝室へ向かってくる足音がして僕と美佳子はさっと離れた。
「ママ、どうしたの。梨佳、ひとりだよ」
「うん、ごめんね。梨佳ちゃん」
「パパもごはん、たべないの」
「うん。すごくお腹空いているよ」
にこりと微笑む僕とは対照的に、美佳子は頬を染めたまま楚々と娘を連れていく。
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