シーズン4 【 木婚式 】 後編 *コルセンは魔女を生む*

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 さて、どうしようか。僕の気持ちは鬱々としていた。  困っていた青年の為に、落合さんに『僕の妻を非難していたけど、君も同じ事をしている』と言うべきか言わぬべきか。  いや、答は決まっていた。『こんな職場で言うことじゃないだろう』と。美佳子が必死に口を閉ざし、用意された土俵にあがるまいと耐えていたように。  それでもそろそろ約束の一週間。彼に断るとしても、なにかしら彼にとって安心できるような代替え案ぐらいは考えておきたいところ。しかしなんにも思い浮かばない……。 「もっとしっかりやってよね!」  専用デスクで唸っていると、一室に響き渡る誰かの声に僕は我に返る。すぐさま立ち上がり、パーテーションで区切られているコールデスク群を見渡した。  ずっと向こう。落合さんの怒った顔が見えた。近頃、機嫌が悪いと女の子達が囁いていただけに、ああついに爆発したかと僕は額を抱える。  彼女が誰に対してぶち切れているのか。駆けつけてみて、僕の足が一瞬止まる。落合さんが怒鳴って睨んでいるのは、あの愛ちゃん。あまりにも分かりやすい構図に、逆に予想外な展開を突きつけられてる気分になった。
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