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翌日、登校するのは気が重くてしょうがなかった。昨日の影は、いったい誰だったのだろうか。僕のクラスの人間ではなかったのではないか、などと、未だに一縷の望みを捨てられないでいる。
できるだけ自然なふうを装って、教室へ入る。何気なく、何気なく……と思うが、何気ない動きというのがわからなくなってしまった。普段どうやって自分の机に向かっていたんだっけ? どうやって席についてたっけ?
ぎこちない動きで椅子をひいて座る。椅子の足が床をこすって音が響いてしまった。クラスの何人かがこちらを見る。僕はほんの少し腰を折って身を小さくした。
自分の机の中を覗き込んで見てみたが、中にあのノートは入っていない。そんな馬鹿な、と思い両手を突っ込んで奥のほうまで探るが、ひやっとした金属の感触だけで、なにも手に触れるものがない。
なんで? 持っていったのか? あんなもの持っていってどうする?
僕の頭の中で思考がぐるぐると回る。
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