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7 days until □ ◇◆ Ihatopu.
「……あら?」
「マイラ。どうかした?」
わたしのすっとんきょうな声に、ヨーヨー羊の毛を刈っていたディグが顔を上げる。
「ルッツがいないわ」
「水車係りの?」
「ええ。昨日記録した時は、水車前にいたのに。何処へいったのかしら」
「黒い空に消えたのかもしれないね」
ディグが、不意に発した一言。
わたしは記録日誌と羽ペンを抱えたまま、思わず足を止める。
ヨーヨー羊の毛を刈るディグの手は、止まらない。
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