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5 days until □ ◇◆ Ihatopu.
「……また、だわ」
「マイラ。どうかした?」
わたしの掠れた声に、ヨーヨー羊の毛を刈っていたディグが顔を上げる。
「エリーとカインもいないの」
「編み物係りのエリー? トマト畑係りのカイン?」
「ええ。昨日記録した時は、ちゃんといたのに。ルッツといい、何処へいったのかしら」
「黒い空に消えたんじゃないかな」
ディグが発した、一言。
わたしは記録日誌と羽ペンを抱えたまま、思わず足を止める。
ヨーヨー羊の毛を刈るディグの手は、止まらない。
「黒い空なんて、ありえないわよ」
「どうして?」
「黒い空は誰も見たことがないのよ。記録日誌にも書いてないわ」
変わらない、空。
変わらない、係り。
変わらない、村。
変わることがない、変わることのない、イーハトープ。
そのはず、だったのに。
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