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【 第19話: ペロッとしちゃうぞ♪ 】
俺は、『ゴクリ』と唾を飲み込んだ。
その音は、ミャーにもおそらく、聞こえていただろう。
ミャーは、レースの天蓋カーテンを開けると、その座っている横にちょこんと女の子座りをした。
俺は、チラッとミャーの方を見る。
まずい……。
モジモジしている……。
しかも、白いバスローブがよく似合っている……。
とてもかわいい……。
でも、やはり何か違和感がある……。
それは、何なんだ……。
「タ、タロー……? お願いがあるにゃ……」
「な、何だい……? お願いって……?」
ミャーは、その白い頬をピンク色に染めて、俺の顔を上目遣いで見てきた。
ミャーのその大きなブルーの瞳の中に、俺の姿が綺麗にはっきりと映っている。
ミャーの魅力に、吸い込まれそうだ……。
「『カプッ』としてもいいにゃん……?」
「カ、カプッ……?」
「そうにゃん……」
『カプッ』というのは、何なんだ……。
ま、まさか、ニヤ国では、俺の知らない『カプッ』というすごいプレイが主流なのか……。
い、いや、ダメだ、ダメだ。
俺は、この国の王子になんかなれやしない。明日、名古屋へ帰るんだ……。
し、しかし……。ミャーは、かわいい……。
ミャーがもそもそしながら、俺の方へ寄ってくる……。
近くで見れば見るほど、子猫のようで、かわいい……。
『チリリン……』
「んっ? 子猫? んっ? 紫色の鈴……」
どこかで、見たことのある紫色の鈴と、この音色……。
ミャーは、更に俺の方へ、体を寄せてきた。
距離にして、30cm。
視線を少し落とすと、純白のバスローブの間から、柔らかそうな白い胸元が見える……。
やばい……。
「あれっ? タロー、鼻血が出ちゃってるにゃ」
「あっ、やべっ、マジか……?」
「ミャーが舐め取ってあげるにゃ♪」
「えっ?」
『ペロッ♪』
「あ、あ、あ、あぁぁーーーーっ!!」
俺は、この小娘に、鼻血をペロッとされちゃったのだ……。
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