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「そうだ、私走って点滅し始めていた横断歩道を渡ろうとして、曲がってきたトラックに、、そうか。私、死んだんですね。だが、後悔していることですか。つまり、未練ということですね。」
「.........そうです。ここには亡くなられた方の未練を叶えるお手伝いをする喫茶店です。ちなみにあなたは、もう亡くなって一週間になります。もう一度お聞きします。あなたの未練はなんですか?」
「私はもう一度夕人に逢いたい。」
「それでは、こちらをどうぞ。ハツコイの茶葉を使ったお茶です。ただし、注意点があります。彼に逢えるのは昼と夜の間、つまり逢魔が時だけです。日が沈んだら彼には逢えなくなります。」
そう言って、ササキさんはカップを私の前に置いた。
それを飲むとふっと意識が遠くなった。
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