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十一月。そろそろ撮影の衣装も冬仕様になるかなと思うくらいの涼しい日、俺はいつもの撮影に望み、難なくこなして、みんなでお茶をしていた。その中、タッくんがこんなことを言い出した。
「瑠璃や良くん、げたんわくんに香多くんの男の子の姿は見たことはあるが、五丁目さんとうたうものさんの男の姿はまだ見たことないのだよ」
ただ単にお茶の話題かと思ったならば、五丁目さんも意外とノッてくる。
「いやいや。タッくんこそ男の姿を見せていないでしょ?」
正直、俺もスゴく気になる。タッくんも五丁目さんもうたうものさんも旅行に一緒に行ったりしているのに、男の姿に戻ったのを見たことがない。ゴールデンウィークの温泉旅行なんて何泊もするのに……。
不思議そうに大人にょたを見ていたせいか、うたうものさんが俺を見て、にっこり微笑んでくる。
「瑠璃くん、見てみたい?」
「できるなら……」
「なら紅葉狩り行こっか。見られるチャンスはあるかもよ?」
「ほほう。面白そうですな」
タッくんが食いつく。
「望むところですよ」
五丁目さんもノリノリだ。
何が始まるの?
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