愛の挨拶

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季節はうつりかわり、1年と少し経った頃…… 美琴は、無事にグランドピアノのマスターコースを合格していた。 そして、今でも毎日竹本楽器店へ務めている。 勿論、掘り起こしもやりながら、たまに演奏者との仕事が増えつつあった。 ……そんな小春日和の中、美琴は見慣れない手紙を見つけたのだった。 郵便受けに溜まった、ガスの点検やら電器店からのしつこいくらいのチラシとともに、はらり、とそれは落ちた。 不思議に思って美琴は、拾う。 そして宛名を見て驚く。 尊からだった。 from Italiaと記してある。 ┈┈┈美琴は、新しい香りのする部屋に入りゆっくりと封を開けた……。
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