37人が本棚に入れています
本棚に追加
惚れさせる
男子校に入学って・・・
「おい、こっちだ早くしろ!」
奏多はボーっとしている私の手を取って
無理矢理連行しようとした。
「触らないでって言ったでしょ!?
自分で歩けるわよ!」
そう言いながら、奏多の手を振りほどいた。
「そうか・・・。
だったらボーっとしてないでさっさとついてこい!」
「わかってるわよ!」
ホントは今にも逃げ出したいが、
さっきも思ったようにここがどこなのかよくわからないし、
「わかってる」とついていくことに勢いで同意してしまったので
仕方なくついていくことにした。
先ほどのスーツ姿の女性二人が私の両側に付き、
目の前を奏多が歩いている。
なんだか私が悪いことをして
警察署へと連行されてる気分だ・・・。
そんな気を紛らわすために歩きながら少し校内を
見てみる。
最初のコメントを投稿しよう!